魚を釣るときには撒き餌(コマセ)がよく使われます。
その主目的は自分の仕掛けに撒き餌を同調させることで目的の魚を仕掛けのそばにおびき寄せることであり、豆アジのサビキ釣りでは通常アミエビが撒き餌として使われます。
アミエビの煙幕が漂う中でそのアミエビに似せたサビキ針を軽く揺らして誘うことで、アミエビを貪り喰いに来た豆アジに針を食わせる訳です。
(スキンの巻き方はこちらの記事を参照ください)
さて、釣具店に行くとアミエビ売り場の辺りにアミエビに混ぜて使う
集魚剤
と呼ばれるものが売られていますよね。
豆アジのサビキ釣りを極めるシリーズ④
今回は私も豆アジサビキ釣りでよく使用する、その集魚剤に関する考察です。
マルキューの商品紹介ページによるとアジパワーという集魚剤の主成分は
とのことです。
それぞれの目的を考えてみますと、
・糟糠類 おそらく米ぬか。目的は濁りを出すことと撒き餌の増量。
・麩 目的はアミエビから出る汁(ドリップ)を吸収させて無駄なく使うことと増量。
・魚粉 目的はアミエビより強めの匂いによる集魚効果向上。
・パン粉 目的は麩と同じ。麩より安価なパン粉を主体に少し麩を混ぜていると思われる。
・酵母 味と香りによる集魚効果向上。
・キララ 暗い海中でも豆アジが見つけやすいように入れられた雲母片。
・乳酸菌製剤 味と香りによる集魚効果向上。
ということでしょうね。
分類すると集魚剤が狙う効果は大きく次の3つ。
① 濁りを出す
② アミエビを無駄なく使う
③ 味と香りと輝きで集魚効果を一層高める
ですね。
これらについてもう少し掘り下げてみましょう。
①濁りを出す:
「アジは曇天」という釣り格言も示す通り、晴天のお昼に海水が澄んでいるときは豆アジの食いが悪くなります。
特に私が使っているハリスは太い(1.5号)こともあり、さすがに水が澄んだ晴天の昼間は仕掛けがアジから見破られやすく、アミエビには寄ってくるが針には掛かってこないという状態になりがちです。
そこで水が澄んだ晴天の昼間は仕掛けの周りだけでも濁りを出してやって針やハリスを見破られにくくするのに集魚剤を使うのです。
この濁りが海が澄んだ晴天の昼間に釣果を上げるのに最も効果的だと感じるのが私が集魚剤を使っている最大の理由です。
② アミエビを無駄なく使う
次にパン粉や麩の働きである増量とアミエビを無駄なく使うことについて。
私はアミエビは冷凍されたブロック、いわゆる「レンガ」を購入しています。
これが解凍されてくるとアミエビから汁(ドリップ)がどんどん出てきますよね。
あの汁が溜まってくると海に捨てている人がいますが、この汁にはアミエビのエキスがたっぷり含まれていますので、溶けて溜まったものを捨てるのはとてももったいない行為なのです。
そこでパン粉や麩の出番です。
これらが汁を吸うことで疑似アミエビとなるのですよ。
アミエビと同量の集魚剤を混ぜると実質アミエビの量が2倍になるようなものですから、時合いが来て釣れ始めた時にアミエビが切れ、追加を買いに行って戻ってくるともう群れは去っていた、などという悲劇も避けられる確率が上がります。
これは必ず使うべきです。
③ 味と香りと輝きで集魚効果を一層高める
これは正直言ってどれほどの効果があるのか分かりません。
以前アミエビに味の素やハイミーを混ぜると効果があるとお聞きして試したことがありますが入れない場合と比較して特に効果は感じませんでした。
邪推すると釣り具メーカーがブレンド済み集魚剤として販売するためには釣り人に「これを買ったらたくさん釣れそうだ」と思わせる価値を付ける必要があり酵母や乳酸菌製剤を混ぜているのではないかと思ったりしています。
となると、
「フィッシングマックスのアジMAXプレミアム 500gで500円弱」
「マルキューのアジパワー 500gで300円弱」
を買わなくても、上記①と②の効果だけでよいと割り切れば
米ぬか と パン粉
だけを混ぜ合わせればよいのでは?と思いますよね。
それで私は最近は須磨のエサ光さんの米ぬか2kg100円と業務スーパーのローストパン粉1kg230円を混ぜて自作の集魚剤として使っています。
これだと3kgで400円弱とブレンド済み集魚剤の1/6くらいで済むので年間2000匹釣ろうとした場合の釣りのコスト差はかなりのものになるのです。
先日もこの自作集魚剤とブレンド済み集魚剤を使い比べてみましたが、釣果に差は感じられませんでした。
では最後に自作集魚剤入りアミエビのレシピです。
吉川釣具店のアミエビレンガ(350円) 1袋(約1kg) ・・・(1)
エサ光の米ぬか 0.7kg ・・・(2)
業務スーパーのローストパン粉 0.3kg ・・・(3)
(1)をよく溶かす。(吉川釣具店ではレンガを金づちで叩いてくださいますので溶けやすい)
↓
溶けた(1)に(2)と(3)をよく混ぜ合わせる。
↓
完成!
とても簡単ですよ。ぜひどうぞ!
さて豆アジのサビキ釣りシリーズもあと一回となりました。
もう少々お付き合いください。
最終回:
豆アジのサビキ釣りを極めるシリーズ⑤:竿の種類と長さと調子
ご注意:
上記価格は変動することがあります。
また釣り場で集魚剤を混ぜ合わせた後はこぼれたものを海水でよく流しましょう。
米ぬかやパン粉は通販でも買えますよ!
その主目的は自分の仕掛けに撒き餌を同調させることで目的の魚を仕掛けのそばにおびき寄せることであり、豆アジのサビキ釣りでは通常アミエビが撒き餌として使われます。
アミエビの煙幕が漂う中でそのアミエビに似せたサビキ針を軽く揺らして誘うことで、アミエビを貪り喰いに来た豆アジに針を食わせる訳です。
(スキンの巻き方はこちらの記事を参照ください)
さて、釣具店に行くとアミエビ売り場の辺りにアミエビに混ぜて使う
集魚剤
と呼ばれるものが売られていますよね。
豆アジのサビキ釣りを極めるシリーズ④
今回は私も豆アジサビキ釣りでよく使用する、その集魚剤に関する考察です。
マルキューの商品紹介ページによるとアジパワーという集魚剤の主成分は
主原材料 | 糟糠類、麩、魚粉、パン粉、酵母、キララ、乳酸菌製剤 |
---|
それぞれの目的を考えてみますと、
・糟糠類 おそらく米ぬか。目的は濁りを出すことと撒き餌の増量。
・麩 目的はアミエビから出る汁(ドリップ)を吸収させて無駄なく使うことと増量。
・魚粉 目的はアミエビより強めの匂いによる集魚効果向上。
・パン粉 目的は麩と同じ。麩より安価なパン粉を主体に少し麩を混ぜていると思われる。
・酵母 味と香りによる集魚効果向上。
・キララ 暗い海中でも豆アジが見つけやすいように入れられた雲母片。
・乳酸菌製剤 味と香りによる集魚効果向上。
ということでしょうね。
分類すると集魚剤が狙う効果は大きく次の3つ。
① 濁りを出す
② アミエビを無駄なく使う
③ 味と香りと輝きで集魚効果を一層高める
ですね。
これらについてもう少し掘り下げてみましょう。
①濁りを出す:
「アジは曇天」という釣り格言も示す通り、晴天のお昼に海水が澄んでいるときは豆アジの食いが悪くなります。
特に私が使っているハリスは太い(1.5号)こともあり、さすがに水が澄んだ晴天の昼間は仕掛けがアジから見破られやすく、アミエビには寄ってくるが針には掛かってこないという状態になりがちです。
そこで水が澄んだ晴天の昼間は仕掛けの周りだけでも濁りを出してやって針やハリスを見破られにくくするのに集魚剤を使うのです。
この濁りが海が澄んだ晴天の昼間に釣果を上げるのに最も効果的だと感じるのが私が集魚剤を使っている最大の理由です。
② アミエビを無駄なく使う
次にパン粉や麩の働きである増量とアミエビを無駄なく使うことについて。
私はアミエビは冷凍されたブロック、いわゆる「レンガ」を購入しています。
これが解凍されてくるとアミエビから汁(ドリップ)がどんどん出てきますよね。
あの汁が溜まってくると海に捨てている人がいますが、この汁にはアミエビのエキスがたっぷり含まれていますので、溶けて溜まったものを捨てるのはとてももったいない行為なのです。
そこでパン粉や麩の出番です。
これらが汁を吸うことで疑似アミエビとなるのですよ。
アミエビと同量の集魚剤を混ぜると実質アミエビの量が2倍になるようなものですから、時合いが来て釣れ始めた時にアミエビが切れ、追加を買いに行って戻ってくるともう群れは去っていた、などという悲劇も避けられる確率が上がります。
これは必ず使うべきです。
③ 味と香りと輝きで集魚効果を一層高める
これは正直言ってどれほどの効果があるのか分かりません。
以前アミエビに味の素やハイミーを混ぜると効果があるとお聞きして試したことがありますが入れない場合と比較して特に効果は感じませんでした。
邪推すると釣り具メーカーがブレンド済み集魚剤として販売するためには釣り人に「これを買ったらたくさん釣れそうだ」と思わせる価値を付ける必要があり酵母や乳酸菌製剤を混ぜているのではないかと思ったりしています。
となると、
「フィッシングマックスのアジMAXプレミアム 500gで500円弱」
「マルキューのアジパワー 500gで300円弱」
を買わなくても、上記①と②の効果だけでよいと割り切れば
米ぬか と パン粉
だけを混ぜ合わせればよいのでは?と思いますよね。
それで私は最近は須磨のエサ光さんの米ぬか2kg100円と業務スーパーのローストパン粉1kg230円を混ぜて自作の集魚剤として使っています。
これだと3kgで400円弱とブレンド済み集魚剤の1/6くらいで済むので年間2000匹釣ろうとした場合の釣りのコスト差はかなりのものになるのです。
先日もこの自作集魚剤とブレンド済み集魚剤を使い比べてみましたが、釣果に差は感じられませんでした。
では最後に自作集魚剤入りアミエビのレシピです。
吉川釣具店のアミエビレンガ(350円) 1袋(約1kg) ・・・(1)
エサ光の米ぬか 0.7kg ・・・(2)
業務スーパーのローストパン粉 0.3kg ・・・(3)
(1)をよく溶かす。(吉川釣具店ではレンガを金づちで叩いてくださいますので溶けやすい)
↓
溶けた(1)に(2)と(3)をよく混ぜ合わせる。
↓
完成!
とても簡単ですよ。ぜひどうぞ!
さて豆アジのサビキ釣りシリーズもあと一回となりました。
もう少々お付き合いください。
豆アジのサビキ釣りを極めるシリーズ③:小サバの避け方
最終回:
豆アジのサビキ釣りを極めるシリーズ⑤:竿の種類と長さと調子
ご注意:
上記価格は変動することがあります。
また釣り場で集魚剤を混ぜ合わせた後はこぼれたものを海水でよく流しましょう。
米ぬかやパン粉は通販でも買えますよ!
コメント
コメント一覧 (4)
アミパワーグレにアミドリップ+レンガっす!
グレがよってくるかも?(笑)
今回アジ用だけでなくチヌやグレの集魚剤はどんな原材料なのだろうと調べて驚きました!
こんなのまで入ってるの?と笑笑
りゃ高いわけですねー😁
そんなブレンドがっ!
私は集魚剤を何度か試しましたが、有無でそこまで釣果が変わらない(というよりお店は集「人」剤として売ってる)と思って、混ぜるより純粋なアミエビ量やっ!て思っていました。
「アジは曇天」、、それなら静音型大型ドローンで擬似的日陰を作って、そこからブクを落としておいて泡で煙幕を張るのもありですねって考えたら、集魚剤の方が安価っ!
もとさんのそれぞれの教本通りに明日実釣してきます!
アジは曇天であり、また天丼である
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自分でも何を言ってるのかよく分かりませんが