先日から海中のカメラから発信されるWiFiの電波をなんとか海面上まで飛ばせないかをあれこれ調べておりました。
いやあ、色々と勉強になりました。

ただ「電磁波には波動性と粒子性という二面性がある」というあたりは学生時代に物理学を学んだ際に知識としては持ったものの、その理屈を完全に理解しようとするとやはり泥沼にはまってしまいます。
光学、電磁気学、量子力学といった世界は極めて奥が深いです。


ただ今回の勉強中、非常に興味深くこれだけでも覚えておこうと思ったことがあります。

 1)海水中に放射された電磁波はイオンを振動させることに
  よってエネルギーを失い急激に減衰する。

 2)その吸収係数は電磁波の周波数によって異なり、周波数が
  高いほど減衰しやすくなる。

 3)しかしながら周波数が低ければ低いほど減衰しない訳ではなく、
  低くてもまた減衰しやすくなる。


ではどの程度の周波数帯が最も水中を通りやすいのかを調べてみてアラびっくり。
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青い折れ線が水による吸収スペクトルですので、これが低いほど電磁波が通りやすいことになりますが、
人間の目に見える「可視光線」の範囲が劇的に透過しやすいこと
が分ります。


これは人間の目に合わせて海水や光が性質を変えてくれているという訳はありませんね。
生物が進化してきた過程において、水の中を通りやすい周波数の電磁波を目に見えるようになったのでしょう。
そしてそれは地上で生活するようになった現在の人間にも受け継がれているんですね。

釣れなくても海を見ているだけで癒される、とか、海の中を覗いてみたいという欲求が沸く理由も分りました。

やっぱ私のずーーっと前の祖先が海の中を泳いでいたんだからなんですね。