べ2
今年私がかなりのエネルギーを注ぎ込みました須磨のキス釣り。

今週末に今年最後のキス釣りに挑戦予定ではありますが、もう盛期はとうに過ぎておりますのでここで2019年の須磨のキス釣りを振り返ってみましょう。

私自身の印象と、今年須磨でキスを狙われた多くの方のご意見をお聞きすると、
 1) 全体を通してデカギスがほとんど釣れなかった
 2) 特にベランダの沈黙が顕著
という2点が今年の特徴として挙げられると思います。

1)は皆さんが首を傾げられていた通り、通常25cm以上のキスが何匹も釣れるはずの秋のシーズンにおいて、検寸結果が明確な釣果としては10月に伯楽の大家さんが釣られた26.5cmが最大だと思われます。
伯楽
(これ以上のキスが釣れた情報がございましたらぜひお寄せください)

デカギス基準の2段階目:27cm以上が全く釣れなかった稀有な年と言えるでしょう。

ちなみに私はデカギス基準は週刊釣りサンデー元社長の小西和人氏が著書で書かれている
 第1段階:23cm以上
 第2段階:27cm以上
 第3段階:30cm以上
と考えております。
アタリの強烈さという観点でデカギスと言えるのは23cm以上。ただし上記段階でそのアタリの強烈さはシフトアップするという小西氏の体験上の区分けで考えている次第です。

2)は須磨のデカギスポイントとしては従来筆頭にその名が挙げられておりました須磨浦公園ベランダ。
ベランダ
ここで今年、私も含めて撃沈を食らった人がなんと多かったことか。


これを私のベランダ釣行の数字で振り返ってみましょう。

今年の私の須磨海岸でのキスの総釣果は210匹。
そのうちベランダでのキス狙い釣行は回数にして24回、
実釣時間は51時間。
その24回で釣れたキスは91匹。
釣行1回当たりの平均匹数は僅か3.8匹というお粗末な結果でした。

回数 日付 釣行時間(h) 釣果(匹) 備考・目的
1 6月26日 1.50 0  
2 7月7日 0.50 13 btピンギス祭りプラ
3 7月14日 1.00 8 btピンギス祭りプラ
4 7月15日 1.75 20 btピンギス祭りプラ
5 7月20日 3.00 8 btピンギス祭りプラ
6 7月21日 1.50 23 btピンギス祭り本戦
7 8月4日 1.50 7  
8 8月12日 1.00 0  
9 8月18日 2.00 5  
10 8月31日 2.00 0  
11 9月16日 1.00 0 btラッキーパンチプラクティス
12 9月28日 1.50 0 btラッキーパンチプラクティス
13 10月14日 2.50 1 btラッキーパンチプラクティス
14 10月19日 2.00 0 btラッキーパンチプラクティス
15 10月20日 4.00 1 btラッキーパンチ本戦
16 10月22日 2.00 0  
17 10月26日 1.75 0  
18 10月31日 2.50 0  
19 11月7日 2.50 1 btオープンプラクティス
20 11月9日 2.00 0 btオープンプラクティス
21 11月13日 5.50 0 btオープンプラクティス
22 11月23日 1.00 0
btオープンプラクティス
23 11月24日 3.00 4 btオープン本戦
24 11月30日 4.00 0 大人げないバトル
  51.00 91  

整理しますと、
①6月7月の2カ月間 :釣行6回で72匹 1回平均 12.0匹
②10月11月の2カ月間:釣行12回で7匹 1回平均  0.6匹
③24回の釣行中、ボウズが13回と過半数を占める

①の時期はbtピンギス祭りのプラクティスが中心でしたので数は出たものの最長寸で16.0cmと寂しい限りなのは仕方ないかと思いますが、
②のデカギスの時期に数は出ない、釣れてもサイズが上がらない
③投げても投げてもどんなに手を変え品を変えてもキスのアタリが極めて少ない。
と、まさしく沈黙のベランダとなった訳です。

11月24日のbtオープン2019本戦では前日の最終プラクティスでそこそこ強いアタリがあったため、ボウズも覚悟でベランダ勝負をかけたところ、当日は千守や漁港は水が濁っていたためにキスの食いは悪かった、という私にとっては幸運もありこの秋最多のサイズと数を釣りましたが、それでも4匹のみでベランダでの今年最長寸は21.5cmという貧弱な結果でありました。
06三匹目


ではこの「沈黙のベランダ」の要因は何かを考えてみます。

・水温変化の異常
近年話題になっている日本海流(黒潮)の大蛇行によるものか、今年は色々な釣りで「今年は変だ」という声をお聞きしました。
クリスマス前になっても青物が釣れている、と、いつまで経ってもピンギスしかいない、とか小豆島でマグロがよく釣れている、とか。
変温動物である魚類は哺乳類よりも温度の変化に敏感ですのでこれは一因かもしれませんね。
海水は比熱が大きいため気温の乱れほどには海水温は変化しにくいのですがこの秋の急に寒くなったり熱くなったりしたのも影響したのかもしれません。
ただ例年比で須磨浦公園ベランダのデカギスは特に変化が大きかった気がしますので、水温の影響だけではないでしょう。


・須磨海づり公園の休園に伴うキスの餌の減少
ベランダ以外も含め、釣れたキスの腹を裂いてみますとゴカイやイソメの類が出てくることは稀で、大概はドロドロした得体の知れない融けたプランクトンが出てきます。
初夏に豆アジのサビキ釣りをしていてもピンギスが結構掛かりますので、アミ類やカイアシなどの動物性プランクトンを多く食べているのでしょう。
となると秋にキスは餌場として回遊する際に、海中に多くアミエビが漂っているところを好むだろうという事は想像に難くありません。

昨年の台風被害の影響で休園中、未だ営業再開の目途が見えない「須磨海づり公園」。

夏から秋にかけては膨大な数のファミリーがあちこちでサビキ釣りをされていたのが今年は全くいない、というのは今年のの大きな変化点だと思われます。
よって従来は夏の間サビキ釣りの対象魚が食べきれずに海底に沈んだアミエビをキスが貪って大きなサイズに成長し、秋になって水温が下がり始めると越冬準備としてさらに浅場にも餌を求めて回遊してきたのが秋のベランダのデカギスだったのではないか?
その豊富なアミエビ餌が無いベランダ沖にはデカギスが離れて行ってしまったのではないか?
と推測している次第です。


後者の方が主要因だとすると辛いですね。
もうベランダにデカギスは帰ってこないのでしょうか。

それを確かめるため、私は来年もまたベランダに通い続けます。

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